2016年03月07日

第158回 3月のメッセージ どこを、どう飛んだのか


3月になりました。年度末を迎え、引越しや人事異動、新生活への準備に追われている方も多いと思います。新たな出会いに期待する一方、やはり気になるのは人間関係です。現代は競争社会。私たちは皆「○○には負けたくない。もっと頑張らなきゃ」と必死です。いつもライバルに勝てたら良いのですが、負けるとたちまち劣等感に陥ってしまうのです。

AKB48の「365日の紙飛行機」という曲をご存知ですか。人生を“紙飛行機”に例えた歌ですが、歌詞の一節にこんなのがあります。「その距離を競うより、どう飛んだか、どこを飛んだのか。それが一番、大切なんだ。さあ、心のままに。365日。」これはとても良い歌だなと思いました。私たちは普段、誰が一番良い成績を修めたか、多くの業績を上げたか等、お互いの“飛距離”にばかり焦点を当てています。このような生き方は、トップに立てる人には優越感を与えますが、残りの大半の人には劣等感を与えます。また、トップに立てた人でさえ、安心することはできません。いつ自分より優れた人物が現れ、その座を奪われるかわからないからです。大事なのは“飛距離”ではありません。“どこを、どう飛んだのか”です。人は皆、それぞれがユニークな存在であり、飛んでいるコースも、飛び方もそれぞれ違うのです。結果だけに目を向けるのではなく、それぞれの個性やプロセスに目を向ける。これこそ、人間関係を良好にする秘訣ではないでしょうか。

パウロは有名な伝道者ですが、2,000年も前から既にこう語っています。「私たちは…誰かと自分を同列に置いたり、比較したりしようなどとは思いません。…彼らが自分たちの間で自分を量ったり、比較したりしているのは、知恵のないことなのです(Uコリント10:12)。」

英才教育を受け、新約聖書の半分近くを書いた博学な人物ですが、彼はこうも語っています。「人がもし、何かを知っていると思ったら、その人はまだ知らなければならないほどのことも知ってはいないのです(Tコリント8:2)。」本当に“賢い人”というのは、謙遜さを身につけている人だということでしょう。最後にもう一つ、彼の言葉を紹介します。「兄弟愛をもって心から互いに愛し合い、尊敬をもって互いに人を自分より勝っていると思いなさい(ローマ12:10)。」私たちが皆、お互いにそう思うことができたなら、人間関係はどれだけ改善されていくでしょう。自分以外の人をライバルとしてではなく、1人の人として敬意を払い、その人の長所に注目する。ここから、麗しい人間関係が始まるに違いありません。

あなたの新しい営みの上に、神の祝福が注がれますように。

伝道師 後藤献四郎

posted by kbcc-monthly at 00:00| 今月のメッセージ